自分以外にも、お子さんを守らなければなりません

災害時に何よりも心配なのが、お子さんのことではないでしょうか。
特に小学校入学前の幼児は、自分の気持ちを的確に言葉にして伝えることができないため、常に保護者のかたが目を見張っている必要があります。

どこか痒いところはないかな?
どこか痛がっていないかな?
汗をかいていたら拭いてあげなきゃ。
傷が出来ていたらひどくならないようにしなきゃ。
退屈しないように遊んであげなきゃ。
不安な思いをしないように安心させてあげなきゃ。
お腹がすかないように何か食べさせてあげたい。
喉がかわいただろうから水を飲ませてあげたい。

自分だったら簡単に我慢できることでも、子どものこととなるとなかなか我慢はできません。
辛かろう、苦しかろうと、どうにかして子どもを守りたいと思い、胸が苦しくなるでしょう。

避難生活を大きく左右する、子どものご機嫌

避難所で生活することになったとしましょう。
横のご家庭とは、もしかしたら仕切りがないかもしれません。
だだっ広い体育館に、養生テープで区切られた区画が、あなたたちの居住スペースになる可能性だって大いにあります。
そんな中で、「うちの子が泣いて迷惑をかけたらどうしよう」「うちの子がうるさくして迷惑をかけたらどうしよう」と思うと、ついつい「静かにしなさい!」とイライラをぶつけてしまうかもしれません。
お子さんの機嫌や状態が、避難所での生活を大きく左右すると言っても良いでしょう。

子どもが好きなものを防災グッズに

例えば絵本、ミニカー、お人形、お絵かきノート、クレヨン、折り紙…etc
そんな子どもが好きなアイテムがあれば、避難所での生活も何もないよりは随分とマシになります。
あなたの子どもが飽きたとしても、他のお子さんにとっては目新しくて、小さなお子さんを持つ親同士で協力し合えることでしょう。
特に絵本は自分で読むこともできるし、字の読める人であれば読み聞かせをすることができます。
ミニカーやお人形は、一人ひとつでしか遊べませんが、絵本は1冊あれば何人にも読んで聞かせることができるのです。

我慢できない子どもだからこそ、清潔を保って

子どもは素直です。赤ちゃんはもっと素直です。
「みんな同じなんだから我慢しなさい」は、赤ちゃんには通用しないし、幼児には例え通じたとしてもあまりにも酷です。
のどが渇いた、お腹がすいた、そのようなシチュエーションに備えて準備をしている方は多いでしょう。
もちろんおむつやお尻拭きもきっと準備はしてありますね。
では、お風呂やシャンプーなどの、体の清潔を保つ準備は出来ていますか?
子どもは、痒いところを掻かないように我慢することは難しく、皮膚も弱いためすぐにひっかき傷が出来てしまいます。
また「ここは傷になっているから触らないでおこう」と意識することもできないため、大人よりも傷口からの感染症になるリスクは高いのです。
ばんそうこうや包帯も、大人は取れないように気を配れますが、子どもはあっという間に剥がしてしまいますよね。
災害時に一番大切なことは、とにかく感染症にならないことです。
傷口からの感染症はもちろん、ノロウイルスやO-157が発生してしまえば、瞬時に広がり止めることはできません。
哺乳瓶も消毒できない、清潔な水で洗うことさえできない状況では、感染症の発生を何としても抑えることが最重要キーとなるのです。

災害時にあると良い備え・子ども編

  • おもちゃ、絵本など
  • ウエットティッシュ
  • 絆創膏や包帯など、傷口を覆うもの
  • 体の清潔を保つためのアイテム